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設計手法について001

更新日:2020年2月19日

設計手法について001『演繹と帰納の間で』


どうも上村です。

私事ですが、先日44歳を迎えて今までの設計人生を振り返りたいと思いました。


普段、何気なく行っている設計という行為について改めて俯瞰して考えてみたいと

思ったことがこの記事を書くきっかけとなりました。


学生時代に磯崎新さんの『手法が』という本に触れて、建築という世界がとても難解で

自分のような凡人が理解するには到底無理だと痛感させられた経験もありました。


ここでは、極力、分かりやすいコトバで設計の根源であるアイディアや発想について

記事を書いていきたいと思います。  


建築における発想の根源は無限にあるとは思いますが

ギリシャの哲学者 アリストテレスの『演繹と帰納』という2つの概念である程度の論理的な説明がつくと言われています。 


演繹とは論理の法則に従って結論を導き出す思考方法です。建築的に考えると、黄金比を使えば美しいというような約束事を知り、アイディアに生かしていくということです。私個人としてはこのような手法に傾倒する傾向があります。


具体的な例を挙げると。

パルテノン神殿やコルビジェの建物などはこのうような手法で設計されています。

また、黄金比に限っていえば磯崎新さんなどはロザンゼルス現代美術館の平面に黄金比を用いたりしていますが、隈研吾さんはあえて緊張感がでるので黄金比を嫌う傾向があるようです。



帰納とは具体的な事実から一般的な法則を導き出すことです。建築的に考えると空間体験や体感した経験値や五感から自分の法則を生み出しアイディアとして生かしていくということです。弊社の石山は器用にスケッチを描いたり、模型を作ったりして真摯に建築と向き合うこのタイプの思考の持ち主だと思っています。


具体的な例をあげるとガウディのような生命観あふれる建築は帰納法による直感的な手法だととらえることが出来ます。 


また、建築における発想の根源が2つで収束するとは限らず両者が共存することもありうると思っています。日本モダニズムを代表する建築家 山田守は建物のアーチを構成する上で既成のカーブとの間で独自のカーブを生み出しました。既成のカーブを探求するとうい演繹のアプローチと感覚から選定する帰納というプロセスの間で山田守は独自の手法を生み出しました。山田守が設計した御茶ノ水に現存する聖橋はこの美しいアーチによって構成されています。































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創作者として思うこと

どうも、いしやまです。 なんだか物々しいブログタイトルです。 私個人、物を造る人間として まだまだどれほどのものなのかというところもありますが、 最近たまたま記事で見て気になったことがあるので書いていきます。 出来事自体はもう数年前の事なのですが、 ネットやTVでも取り上げられました、 ㈱照井信三建築研究所側が竹中工務店を相手取り、 著作権に関する訴訟を起こした通称「ステラ・マッカートニー事件」に